COLUMN

健康経営 Well Being Report Vol.01 【仮眠は必要なのか?】

この記事を読むのにかかる時間は【7分】です。


”みなさんは普段、何時に寝て何時間ほど睡眠をとっていますか?”



今回は、睡眠について記事を書かせて頂きました。
より生産性をあげたり、人生への幸福度をあげられるようなヒントを
お届けできたらと思います。

「睡眠の質」を考える

近年、「睡眠の質」が作業効率に繋がることは誰もが周知している当たり前のものとなりました。

そうは言っても、日々の暮らしや仕事のルーティーンがあり
朝はこれくらいの時間に起きて夜はこれくらいの時間に寝る
ということを大抵の人が決めて生活していると思います。

もちろん人間の体は習慣化された規則正しい生活を送ることが一番大事だと言われています。

仮に23時に寝て翌朝7時に起きた場合、8時間は睡眠時間を取れる計算になります。
8時間睡眠を取っていると聞くと聞こえはいいですが
7時から活動して23時まで16時間通しで活動をすることが果たして正しいのでしょうか。

仮眠で集中力は4倍になる!?果たして・・


さて、人間の1日の集中力は2時間程度と言われているケースが多いです。

確かに私も1日で本当に集中できるのはそうだと思っています。
ただそれはあくまでも16時間通しで活動をした場合です。

仮眠を取ることで集中する時間は倍の4時間は取れると言う説があります。

この俗説に興味があったので、ここ数ヶ月、睡眠と仕事効率について色々と実践をしてみました。
(個人差があることは、前日の睡眠の質にも左右されることは承知の上です)


自宅でリモートワーク時と
最近私たちのシェアオフィスに導入された仮眠スペースを使って実践

〓8時間睡眠・8時間労働を前提とした上での7パターン〓

A)
0時就寝
7時起床
9時から仕事開始
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昼頃仮眠
・①15分
・②30分~45分
・③1時間30分の3パターン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

B)
0時就寝
6時起床
6時30分から仕事開始
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
AMとPMに仮眠
・④15分 (×2)
・⑤30分~45分 (×2)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

C)
0時就寝
8時起床
9時から仕事開始
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・⑥仮眠は取らないパターン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

d)
・⑦前日に6時間程度睡眠をとり
眠気が出たら仮眠を取るパターン(最大1時間)


最も自分の身体に適していたのは

②0時就寝~7時起床で9時から仕事を開始、昼食後30分~45分程度仮眠

でした。心身ともにリセットされ、午前・午後ともに集中できる時間が取れました。

さて、自分でこの数ヶ月色々と実験を繰り返してきましたが
みなさんは①〜⑦どのパターンが、自分に合ってるかご存知でしょうか?

個人的に、色々と人体実験をした結果
ただ寝ればいいというわけではなく、大事なのは

*1時間以上寝ないこと
*寝るときはきちんと横になるということ

です。
逆に最も合わなかったのは⑤

0時就寝~6時起床として6時30分から仕事開始、AMとPMに30分~45分2回仮眠

これが最も効率が悪かったです。


1回目こそ気持ちがリセットされ効果的なのですが、2回目の起床後は全くと言っていいほどやる気が起きません。
夕方以降の作業に支障を来すどころか、睡眠スケジュールが狂うので翌日以降にも影響がでます。

自分にあった睡眠習慣と、適度な仮眠で生産性Up!

以上、色々と試してみて一つ言えることは、仕事中に仮眠を取れるなら取った方がいいということです。

ただそもそも、従来の日本のオフィスでは仮眠を取るスペースを設けているところは少なく
実践するにしても、自席で突っ伏して目をつぶったりするしかないのが現状です。

もちろん効果が無いわけではないですが横になれないと薄いと思います。


近年ではホスピタリティに力を入れ始めている企業様も多く、私たちも提案の際リフレッシュエリアには力を入れることが多いです。

オフィスでは、休養室や仮眠室などを作っている会社さんも多いです。
三菱地所さんでもこの「仮眠室」の導入をされていて、社員の生産性、働き方の改善、エンゲージメントの向上など
様々な側面で効果が出ているようです。

仮眠室があることによる3つのメリット

さて、そんな大企業も積極的に導入している「仮眠室」ですが
大きくそのメリットは3つあります。

1。作業効率がUpする

 1995年に調査されたNASAのデータによると、26分間の仮眠(昼寝)で、パフォーマンスが34%、覚醒度が54%向上したと出ています。
 また、厚生労働省が発表した「健康づくりのための睡眠指針2014」には
 
 ー睡眠不足が注意力や集中力の低下につながる
 ー昼間に30分以内の短い昼寝をすると、作業能率の改善に効果がある

 と明記されており様々な研究機関でも、適度な仮眠が生産性upにつながることを証明しています。

2。健康経営につながる「心の健康」
 
 十分な睡眠がないと、うつ病などの精神・ストレスの病になりやすいです。
 2018年に調査された厚生労働省による「国民健康・栄養調査」では
 一日の睡眠時間が6時間未満と答えた人は全体の38%、6~8時間と答えた人は全体の54%でした。
 つまり、5人のうち約2人は睡眠不足であることが分かります。
 社員が心の健康を損ねるのは、企業にとって経済的な損失にもつながりかねません。
 昼間の仮眠は、こうした睡眠不足を少しでも解消して脳の疲れを回復し、心の健康を維持する効果があるのです。

3。 採用につながる

 そして3つ目は、リクルートの側面です。
 実際の社内ルールや文化としてだけではなく「設備」「部屋」としてしっかりとそうした場所を作っていることが
 就活生からはかなり稀有なものとして重宝されます。社員の健康を重視している会社というブランディングにも繋がります。


さて、今回は「睡眠」そしてオフィスでの「仮眠」について記事にしました。
みなさんは普段しっかりと睡眠時間確保できているでしょうか?

ずっと心も身体も健康にいられるように
睡眠の質についても、深く考えていけるといいですね。


2022.12.15


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