Design

わたしの人生を彩る名作たち VOL.3 【名作の椅子】

この記事を読むのにかかる時間は【3分】です。

街中の家具屋に「ふ」と、足を留めて…

みなさんは、普段街中を散歩しているとどんなお店に目を奪われますか?

私たちは内装デザインを提供するデザイン会社なので
やはり、家具屋やインテリアグッズのお店が目の前にあると
ふ、と足を運んでしまうことがあります。職業病でしょうか・・

いえ、家具やインテリアは
やはり多くの人にとっても興味があり、ワクワクするものではないでしょうか。


実は、studioSのデザイナーの1人。
Aiさんは以前、アンティーク家具屋で働いていた時期がありました。


ヨーロッパの家具を中心に扱っていたブランドで
生きた時代も、国も違う家具が海や時間を渡って目の前にあるのかと思うと
「この子はどんな景色を見てきたんだろう」とわくわくしてる



そう、普段からも楽しそうに話してます。
聞いてるこっちがワクワクしますし、やはりAiさんの選ぶ家具はおしゃれだなと思いますね。

さて本日は
そんな家具の中でも、長い時間私たちと直に触れる「椅子」を紹介させていただきますね。




このチェア最近、よく見かけませんか?



家具にもファッションのように流行があります。
それは、インテリアの流行とも関係が深いと思っています。

ここ近年、この形のチェア、よく見ませんか?



家具屋さんやインテリア雑誌でも勿論ですし、ファッション雑誌や広告、SNSを見ると
芸能人やアーティストのお部屋なんかでも目にするようになりました。

こちらのチェアは、スイス生まれのPierre Jeanneret(ピエール・ジャンヌレ)設計。

建築界の巨匠ル・コルビジェの従兄弟にあたり、事務所をともに立ち上げ
協働したコルビジェの重要なパートナーとして知られています。
(コルビジェさんは聞き覚えのある方もいらっしゃるのではないでしょうか)


二人は1950年代、インドのチャンディーガルの都市空間から
建築物、家具までを総合的にデザインすることに挑み、それを実現させました。

その時ジャンヌレが生み出したのが、このチェアのシリーズの家具です。
洗練された近代的なデザイン性とインドの工芸的アプローチの融合から
デザイン史において高く評価されている名シリーズです。



最近の流行りもあり、このシリーズのアンティーク/ビンテージ品はかなり希少価値が高いものとされています。

アートの城の如く


みてください。これは、もはやアートの城ですね・笑。

ここ3年で、チャンディガールの家具のリエディション(復刻)が、日本でも流通スタート。
インドにある工場で、当時と同じインドの手工芸に基づいた手作業により
圧倒的な職人の技術と製品のクオリティの高さで復刻されています。

その一方で、リプロダクトとして類似したものの販売も、ネット上では散見します。
情報が多い今、選ぶ側が何を求めて選ぶか、そんなことも少し考えますね。



〈ご紹介〉

デスクライト:“チャンディーガル”シリーズの椅子

素材:チーク材やラタン(藤)など。
インド地元にある素材でシンプルな設計、製造方法を取り入れ
当時工業化が進んでいなかった現地の工房職人たちと共創し、地方創生を実現した。


デザイナー: Pierre Jeanneret/ピエール・ジャンヌレ

参考:51% Tokyo/Object d’ artブログ


2022.8.30



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